第5回HJ小説大賞中期『未発表新作』部門では、170作品のご応募をいただきました。
ご応募いただいた皆様には心よりお礼申し上げます。
厳正なる審査の結果、受賞作が決定しましたのでここに発表いたします。
受賞した作品は秋ごろ以降の出版予定です。
最終選考に進出された方は、2025年4月1日より応募開始の第6回HJ小説大賞中期にご応募いただけた場合は一次選考を免除いたします。

英国姫君の優雅たる謎解き魔法
銀の太陽
寝取りチャラ男に転生したけど、俺は絶対に寝取ったりしない!
追放されるは我(ら)にあり
箱庭ブラッド仮初
※著者名五十音順 敬称略

秋葉原でビラをもらったら、本物のメイドが家に来ました。
推しの押しにはかなわない!
※著者名五十音順 敬称略
総評
「第5回HJ小説大賞中期 未発表新作部門」に170作品にも及ぶご応募、誠にありがとうございました。
前期、後期と共に今回選ばれた作品は「入賞作」となり、本年の「最優秀賞」候補となります。
今後の小説賞にもぜひご期待ください。
さて、今回の総評といたしましては、『ターゲティングのしっかりした』作品が増えてきたという印象を受けました。
具体的には、取り扱う題材、設定、構成などに明確な作者の意図が感じられる作品が以前より多くあったということになります。
ライトノベルという商業作品において、タイトル、あらすじ、文章のテンポやキャラクター性などは、取り扱う題材によって求められるものが変わってきます。
このタイプの作品を読む人はどういうものを求めているのか、という読者視点に立って、かつそれに合わせて調整できる技量を持った作家様方が増えてきたことは大変喜ばしく感じております。
世間的にエンターテインメントが溢れている昨今、有限の時間の中で『この作品』を選んでもらう理由付けはどんなものにも必須ですが、今回の審査においては皆様の試行錯誤が見て取れたこともあり、編集部としても大変得難い刺激となりました。
その様な珠玉の作品の中から、今回は受賞作5本。奨励賞を2本選出させていただきました。
読者の皆様の期待に応えるべく作り上げられた作品たちの出版を、是非楽しみにお待ちください。
また、2025年4月からは「第6回HJ小説大賞」の開催も既に決定しております。
皆様の努力の光る魅力的な作品のご応募を、楽しみにお待ちしております。
HJ文庫編集部 編集長
選評

英国姫君の優雅たる謎解き魔法
時折不思議なものが見える高校生・夜久野倫護は、シラユキ姫とあだ名される英国留学生・シラユキ・ウィリアムズ・飛鳥井と出会う。実は修行中の魔法使いである彼女は、魔法が絡む問題の解決を生業としていて、ある交換条件と共に倫護は彼女の助手として抜擢されることに。そして二人の放課後の不思議な謎解き時間が始まる――
本作品の最大の評価ポイントはヒロインのキャラ、そして主人公との関係性です。ヒロインは優雅かつ上品さを保ちながらも嫌味にならない女王様気質で、読者が不快にならない、嬉しく感じる絶妙なバランスで描かれています。主人公はそんな彼女の助手で、飼い犬と主のような関係としても描写されますが、ヒロインによるご褒美シーンがしっかりと嬉しいものとして描かれているのもとても良かったです。一方で謎解き要素については説得力が足りていない箇所も散見されたのでその点を今後の伸びしろとして見ました。
銀の太陽
東大陸から出奔し、西大陸にやってきた型破りな導師の青年・炎星。『魔』祓いを生業とする彼は、とある縁から出席した聖女ローラ主催の舞踏会で『魔』の者達による襲撃事件に遭遇! 命を狙われる聖女の窮地を救った炎星は、犯人逮捕に向け独自で捜査を開始する。そんな彼のもとを突如訪ねてきたのは――訳あり吸血鬼の美少女で!?
独自の世界観構築と巧みなストーリー展開、そして何よりも魅力に溢れたキャラクター達が織りなす王道バトルファンタジー作品として高い評価を獲得しました。特に主人公である炎星は好感度が高く感情移入がしやすいキャラクターとして描かれており、そんな彼を取り巻く登場人物達も皆個性豊か。出番が少ない人物であっても読者に強烈なインパクトを残すことに成功しています。また事件が二転三転していく中で予想外の真相に辿り着く構成も見事で、最初から最後まで読者を物語にけん引していく確かな筆力を感じました。
寝取りチャラ男に転生したけど、俺は絶対に寝取ったりしない!
交通事故で死亡し、好きな恋愛ゲーム世界に転生した「俺」。だが転生先は、あらゆるヒロインを寝取るゲス悪役キャラだった! そんな皮肉な運命にめげず、ひたすらに純愛好きな「俺」は、万難を排し「推しヒロイン×ゲーム本来の主人公」の恋愛成就を見守ろうと決意。なのになぜか、当の彼女に少しずつ好意を持たれるようになってしまい!?
安定した文章力に加え、ストーリー・キャラクターなど全てが高レベルでまとまっていました。特に主人公のキャラが良く、「推し」のために頑張る一貫した性格設定と言動のコミカルな空回りっぷりにより、この設定のわりに嫌みがないキャラになっている点も好印象でした。一方、物足りないのは戦闘シーンその他、展開に派手さが少々欠けている点とメインヒロインの魅力がやや少なめに感じるところでしょうか。ただ、それらは今後の改稿や調整で十分補える部分と思われることから、見事受賞という結果を勝ち取りました。
追放されるは我(ら)にあり
魔術師・ガレルは、召喚術師・ユグノノ、クノイチ・キリハ、戦士ヴィンデ、そして勇者アルデアと共に世界を救うべく魔界へと向かう。しかし精霊王のミスにより人数制限に引っ掛かり、パーティの人数をひとり減らさなければならないという。自分が追放されるべく動いたガレルだが、どうやら他のメンバーも追放されたがっており――。
勇者パーティの面々が、各々の理由から追放されることを目指すファンタジーコメディ。各キャラクターたちの追放されたい理由、そして追放されるための作戦が納得感もありつつもしょうもなさとのバランスがうまくとれており大変楽しく読めました。ただ、導入部の舞台説明がやや冗長で硬く、そこをどうテンポよく説明するかを改善したいところ。その半面そこまでして理由付けを丁寧にしただけあってキャラクターたちの言動にしっかりと説得力がありました。読んだ際の楽しさ、キャラの一貫性を評価しての受賞になります。
箱庭ブラッド仮初
人類滅亡の危機をもたらす異形の生物「ブラッド」を倒すため、魔力を持つ戦士を育てる結界都市「箱庭」と養成機関「学園」。規格外の力を持ちながらも、とある事件により学園を逃げ出した少年イズルは、劣等生の少女イヴの手で早々に連れ戻されてしまう。さらにイヴはイズルに対し、タッグマッチの進級試験合格の協力を申し出て――
ダークな世界観をしっかりと描いた良作でした。暗い物語の中だからこそ、ヒロイン・イヴのギャルのような言動がひと際明るく、トラウマを抱える主人公イズルとの相性も良かったと思います。また、戦闘シーンの見せ方も素晴らしく、キャラそれぞれの能力的な強み弱みが考えられており、それが期待感を生んでいたと思います。ただ、世界設定の柱の一つである「ブラッド」についてあまり語られず、学園の試験だけで話が終わってしまったのは残念でした。全体的に高水準でまとまっていることが評価され、受賞となりました。

秋葉原でビラをもらったら、本物のメイドが家に来ました。
名家の長男ながら高校受験に失敗してしまい、家から追い出されるように一人暮らしを始めた少年・宗助。彼が気分転換に秋葉原の街を歩いていたところ、メイド姿の少女から1枚のビラをもらう。指定された場所に行ってみるとそこにメイド喫茶はなく、1人で立っていた先ほどのメイド少女・鈴蘭が自分を拾ってほしいと告げてきて……!?
ライトな読み口の文章で、冒頭の掴みもしっかり意識されていて好印象です。ヒロインの正体も序盤から示唆が多く、総じて“分かりやすい”作品であることがニーズに合っていると感じました。サブヒロインの扱いや終盤に発生する事件の解決を焦ってしまった点など改善の余地もいくつかありますが、ストレスのかかる展開が避けられたという意味ではプラスにも繋がっていました。物語はシンプルに、ヒロインの可愛さを描き出したいという意思を評価して奨励賞とさせていただきました。
推しの押しにはかなわない!
推しである配信系アイドル月鈴に押される形で、女装姿で彼女とコンビを組むことになった男子高校生の冬馬。二人の相性抜群なトークが瞬時に人気を呼び、有名アイドルとのコラボ配信も大成功。さらにはアイドルにとってビッグなイベントへの出場も決まるほどに! しかし、推しと過ごす日々は刺激が多すぎて、気づけば二人の関係は大きく変化していき――
女装を逆手にとるイベントの盛り上げ方は勿論のこと、各々の事情を抱えながらも精いっぱい生きていこうとするキャラクター全員の個性が際立っていました。高い文章力・演出力と相まって、透明感のある爽やかな青春ラブストーリーに仕上がっています。一方で主人公の設定がかなり攻めており、その点でやや読み手を選ぶ部分もありますが、流行りの配信要素だけでは終わらせない工夫は全体として高く評価されました。
二次選考・最終選考対象作品
※著者名 五十音順、敬称略
ペンネーム | タイトル |
---|---|
R・S・ムスカリ | 幼女魔王の成り上がり |
雨宮照 | 秋葉原でビラをもらったら、本物のメイドが家に来ました。 |
生輝圭吾 | 犯罪コンシェルジュ~依頼達成率100%の何でも屋は、決して『出来ない』とは答えない~ |
雨子意具亜 | ある処刑人夫婦の咎人断罪譚 |
織原誠 | 英国姫君の優雅たる謎解き魔法 |
甲斐修 | 銀の太陽 |
木下 碧 | 探偵を名告る魔女の秘密 |
西賀義経 | 大魔術師は進路指導室から出られない |
笹木さくま | 寝取りチャラ男に転生したけど、俺は絶対に寝取ったりしない! |
空屋浮柳 | 追放されるは我(ら)にあり |
のーたりん | こっち向いてマイヒーロー! |
ブランケットビスケット | 箱庭ブラッド仮初 |
ブランケットビスケット | 斬 |
三原色 | 推しの押しにはかなわない! |
和三盆 | 龍宮寺蒼真の華麗なる青春リスタート |
※著者名 五十音順、敬称略
ペンネーム | タイトル |
---|---|
R・S・ムスカリ | 幼女魔王の成り上がり |
愛噛藍伽 | なんにでも牛乳を注ぐ女が異世界で聖女と化して救世しちゃうって話 |
愛夢ラノベP | 青春をリペイント《カラフルで無彩色なアヴァンチュール》 |
天音 伽 | 眼鏡部の少女と、繋ぐ手と手 |
雨坂羊 | ダリアの花の結び目の |
雨宮照 | 幼なじみは妹じゃないもんっ! |
雨宮照 | 混沌! ハートフル・コメディ! 〜お姉ちゃんなったお兄ちゃんといちゃいちゃしたい妹の話〜 |
雨宮照 | 学園一の美少女が狐娘であることを僕だけが知っている。 |
雨宮照 | 秋葉原でビラをもらったら、本物のメイドが家に来ました。 |
雨宮照 | 女の子になった掛け布団が毎晩俺と一緒に寝てくる。 |
生輝圭吾 | 犯罪コンシェルジュ~依頼達成率100%の何でも屋は、決して『出来ない』とは答えない~ |
宇井めいめい | 儚いカノジョのとなりで |
雨子意具亜 | ある処刑人夫婦の咎人断罪譚 |
空木大樹 | 僕はこの瞳で無双する |
織原誠 | 血塗れ聖女と偽りの夜明け |
織原誠 | 英国姫君の優雅たる謎解き魔法 |
織原誠 | ブラック・ラウンズ |
甲斐修 | 姫と僕 |
甲斐修 | 銀の太陽 |
木下 碧 | 探偵を名告る魔女の秘密 |
虹音 ゆいが | ツバメギルティ ~さぁ、クズ共に制裁を~ |
虹音 ゆいが | 呪われ修道女の解呪珍道中 |
西賀義経 | 大魔術師は進路指導室から出られない |
笹木さくま | 寝取りチャラ男に転生したけど、俺は絶対に寝取ったりしない! |
塩麹 絢乃 | Evol.Rage -エヴォル・レイジ- |
空屋浮柳 | 追放されるは我(ら)にあり |
月陰 耀 | ブラッディ・ブラッドローズ |
友野紅子 | 王太子殿下が捜していたのはまさかの私!? ~孤児院暮らしの攫われ侯爵令嬢は十四年後に返り咲く~ |
友野紅子 | 落ちこぼれ聖女が敵国に嫁いだら溺愛が待っていました |
棗 雪成 | 魔女が恋をするのは大罪ですか? |
成井 シル | バベる。 |
のーたりん | こっち向いてマイヒーロー! |
葉簀絵 河馬 | 元英雄アラフォーおっさんが異世界へ帰ったら可愛い双子の娘がいたので、全力で溺愛します! |
比呂田君尋 | 彼^i,彼女^2 |
博田康成 | バーコード・ヒーロー |
博田康成 | あなたのご縁結びます |
博田康成 | 空を目指して |
ブランケットビスケット | ハイドログラフラグラフブラグラフ |
ブランケットビスケット | 彼岸式クレナズム×ブラッド |
ブランケットビスケット | 箱庭ブラッド仮初 |
ブランケットビスケット | 斬 |
ブランケットビスケット | 世界は平和で呪われる |
makoto | 魔法樹木医の世界樹枯死計画 |
三原色 | 推しの押しにはかなわない! |
叢雲 雨 | デスゲーム・リトライ |
八角呉 | 賭博王子のリゾルジメント |
八角呉 | 雨乞日向の妄想日記 |
悠木 凛 | 精神科医だけど、どうしてもダンジョンで手に入れたいモノがある。 |
和三盆 | 龍宮寺蒼真の華麗なる青春リスタート |
応募要項
応募資格
プロ、アマ、年齢、性別、国籍問わず。
賞の種類
年間最優秀賞(三部門共通):賞金300万円
受賞(出版確約):賞金10万円
奨励賞:賞金5万円+担当編集がつきます
作家サポート制度:上記賞に該当しない最終選考選出者全員に応援金としてAmazonギフトカード1万円分を進呈
最優秀賞は第5回HJ小説大賞前期・中期・後期の受賞作品すべてから選出されます。
第5回HJ小説大賞中期の受賞作品から必ず選ばれるものではありません。
締切
2024年10月末日
10月31日(木) 23時59分までに応募フォームで受付を完了した作品のみ審査対象とさせていただきます。
発表
当社刊行物、HP等にて発表
公式HP: https://firecross.jp/hjbunko/
応募方法
本ページの「応募はこちらから」ボタンから応募フォームへ移動し、該当ページの案内に従って必要事項を記入の上ご応募ください。
現在、原稿の郵送応募は受け付けておりません。
上記応募フォーム以外からの応募原稿につきましては受付及び返却等いたしませんので、ご了承ください。
中期応募規定
- 中期の応募作品は、未発表のオリジナル作品に限ります。
- 未発表作品とは、過去一度も商品化、同人誌等での掲載、インターネット上での公開をされたことが無い作品を指します。
-
「原稿データ」および、下記「別紙」のデータをご用意ください。
受付データ形式はテキストファイル(.txt)、Wordファイル(.doc、.docx)、またはpdfファイル(.pdf)といたします。 - 「原稿データ」は1ページ40文字×32行の書式で、80枚以上130枚以下。
- Wordファイル、およびpdfファイルの応募原稿にはページ通し番号を付けてください。
- 手書きの原稿はデータの種類を問わず受付ません。
-
2023年開催の「第4回HJ小説大賞中期」最終選考進出者は、応募が確認できた場合には一次選考を免除とし、二次選考からの選考となります。
※応募氏名の一致をもって確認いたします。
- 【別紙】
-
タイトル及び、800字以内でまとめた梗概(必須)。
梗概は、作品の最初から最後までの内容を明瞭に記述してください。
記載の応募規定が守られていない作品は、選考の対象外となりますのでご注意ください。
応募原稿が規定に則っているかは、40文字×32行の書式に変換して80枚以上130枚以下を満たしているかどうかで判断させていただきます。
pdfファイルでの応募の場合、応募時の状態で規定の書式、規定ページ数に収まっているかを確認させていただきます。
審査は応募いただいた作品一本単位で行います。タイトルにナンバリング(2、3など)や、上中下などが含まれている場合も、審査は応募された「1作品」の範囲のみになります。
注意事項
- 本ページ記載の応募規定の内容は、中期に関する規定となります。前期・後期の応募規定とは異なります。
- 他の文学賞との重複応募は禁止です。二重投稿などが確認された場合は、その段階で選考対象外とします。
- 審査および評価シートの内容に関するお問い合わせには、一切お答えできません。
- 応募の際に提供いただいた個人情報は、選考および本賞に関する結果通知などの大賞選考業務に限って使用いたします。それ以外での使用はいたしません。
- 受賞作(受賞およびその他の賞を含む)の出版権、雑誌・Webなどへの掲載権、映像化権、その他二次的利用権などの諸権利は主催者である株式会社ホビージャパンに帰属します。賞金は権利譲渡の対価といたしますが、株式会社ホビージャパンからの書籍刊行時には、別途所定の印税をお支払いします。
- 何かお問い合わせがありましたら、「第5回HJ小説大賞 中期関連お問い合わせアドレス」(hjbunko_award@hobbyjapan.co.jp)まで、ご相談ください。
応募の際には、HJ文庫ホームページおよび、弊社雑誌などの告知にて詳細をご確認ください。
個人情報に虚偽があった場合、落選とさせていただきます。
他社で出版等が検討されている作品は選考対象外となります。
評価シート
- 一次選考通過者の中で、希望される方には、作品の評価をまとめたシートを審査後にPCメールにて送付いたします。
- 評価シートの送付は一次選考を通過された方のみ対象とさせていただきます。一次選考で落選となってしまった場合は評価シートの送付は行われませんので、大変恐縮ですがご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
- 希望される方は、応募フォームの「評価シートの送付について」の「希望します」欄にチェックを入れてください。
- 評価シートは二次選考が終了した作品から順次発送いたします。
評価シートは中期にご応募頂いた作品のみ送付対象となります。前期・後期では評価シート送付は行っておりません。
メールアドレスに不備があった場合、評価シートの送付はいたしません。
「@hobbyjapan.co.jp」ドメインからのメールを受け取れるように設定をお願いします。
評価シートの郵送による送付は行っておりません。
規定違反の作品には評価シートを送付いたしません。